離婚協議書は必要?作成方法と公正証書にするメリットを弁護士が解説

弁護士 おがわ

こんにちは。武蔵小杉、たまプラーザ、二子玉川からほど近い溝の口テラス法律事務所の代表弁護士、小川です。

「離婚協議書は作らなくても大丈夫でしょうか?」
「離婚協議書はどうやって作ればいいのですか?」
「公正証書にするとどんなメリットがあるの?」
「モラハラ夫が約束を破りそうで心配です…」

当事務所にも、このような離婚協議書の作成や公正証書化について切実なご相談が寄せられることがあります。

そこで今回は、上記のようなご相談を題材に

  • 離婚協議書を作成する必要性とその理由
  • 離婚協議書の適切な作成方法
  • 公正証書にする3つのメリット
  • モラハラ夫など信頼できない相手との離婚時の対策

について、詳しく解説していきます。

ご質問

熟年離婚で、夫婦で話し合いをして、離婚の条件を決めることができました。

  • 離婚協議書は作った方が良いのですか?
  • 離婚協議書は、どうやって作れば良いのですか?
  • 離婚協議書は公正証書にできると聞きましたが、そのメリットはなんですか?

旦那はいわゆるモラハラ夫ですので、離婚後も何か嫌がらせをしてくるのではないかと心配しています。

目次

離婚協議書は作った方が良いのですか?

弁護士 おがわ

はい、離婚協議書は絶対に作った方が良いです。

離婚協議書を作らないリスクとは

なぜなら、離婚協議書を作らないと、せっかく取り決めた条件を証明できなくなる危険性があり、相手が「そんな約束はしていない」などと言った場合に、約束を証明できず、また条件の決め直しになってしまいかねないからです。

離婚協議書を作らない場合の主なリスク
  • 約束した条件を証明できない
  • 相手に「約束していない」と言い逃れされる
  • 条件を一から決め直すことになる
  • 財産分与や養育費でトラブルが発生する

モラハラ夫との離婚で離婚協議書が重要な理由

特にモラハラ夫の中には都合が悪くなると条件を反故にしてくる者もいるでしょう。さらに、約束できたと思っていても、実はお互いが想定している条件が違ったということもあり、口頭でなく、文字にしてみてはじめてそれが明らかになることもあるのです。

どうであれ、せっかく取り決めた条件について、後で物言いをつけられないよう、離婚協議書の作成は必須と言えるでしょう。

離婚協議書は、どうやって作れば良いのですか?自作できますか?

弁護士 おがわ

自作ももちろん可能ですが、離婚に詳しい弁護士への依頼が最も確実で安全な方法です。

離婚に詳しい弁護士への依頼が最も安心の理由

結論的には、離婚事件に注力する弁護士に作成を依頼することが一番安心で安全です。

なぜなら、争いに至っている離婚問題を扱えるのは全士業のなかで弁護士だけだからです。

そこで、多数の離婚事件を解決し、離婚後どのようなトラブルが起こるのか、その予防のためにどのような約束にすればいいのかを経験の中で実感してきた弁護士こそが、離婚協議書を作成するのにふさわしいと言えるでしょう。

自作する場合の注意点

ひとつ間違えれば、後々大変な損に繋がってしまいかねないところですので、ここは、作成手数料の多寡に拘るところではないと思います。

一方で、どうしても手数料が捻出できないという場合も、できれば法律実務書等を参照しながら良く調べ、隙のない離婚協議書を作れるようにするべきでしょう。

弁護士 おがわ

インターネット記事や、流行りのAIも参考にはなりますが、鵜呑みにせず、やはり法律実務書等を確認することを強くおすすめいたします。

離婚協議書は公正証書にできると聞きましたが、そのメリットはなんですか?

弁護士 おがわ

はい、公正証書にするべき3つのメリットをお伝えいたします。

メリット①:強制執行が可能になる

離婚協議書を公正証書にする一番大きなメリットは、金銭の支払い義務については強制的な取り立ての手続きである強制執行ができるようになることでしょう。

私文書である離婚協議書では、たとえばモラハラ夫が、離婚協議書で約束した「財産分与として1000万円を支払う」という義務を果たさなかったとしても、いきなり強制的な取り立ての手続きである強制執行に移行することはできず、一度裁判をして、モラハラ夫に1000万円を支払う義務が確かにあるということを、裁判官に認めてもらう必要があるのです。

しかし、離婚協議書を、強制執行認諾文言という特別な条文が入った公正証書にしておけば、金銭の支払い義務については、このような裁判をせずに、強制執行をすることができるのです。

ただ、強制執行できるのは、金銭の支払い義務のみです。

たとえば財産分与の対象が自宅だった場合に、その所有権移転登記を強制執行することなどはできませんので、ここは注意したいところです。

メリット②:後から無効になりにくい

公正証書は、法律の専門家である公証人が作成する公文書ですから、事実を証明する上で、とても有力な証拠となります。

後からモラハラ夫が、「こんな離婚協議書はおかしい、騙されたんだ、無理矢理つくらされたんだ、無効だ!」等と難癖をつけてきても、そのような主張は通らないことが多いといえるでしょう。

メリット③:紛失のおそれがないこと

さらに、自宅などに保管している離婚協議書は紛失してしまうこともありますが、公正証書にしておけば、原本が公証役場に保管されていますので、紛失などの心配もありません。

このように、離婚協議書を公正証書にすると多くのメリットがあるのです。

まとめ|離婚協議書作成で後悔しないために

今回は、離婚協議書を作成し、これを公正証書にするメリットについてご回答しました。

きちんとした離婚協議書が作成できれば、大切な約束を証明できる重要な証拠になります。

また公正証書にすることで、紛失に備えられるうえ、金銭債権に関しては、その存在を確定するための裁判をしなくても強制執行に移行することができ、万が一に備えることができるのです。

協議離婚がまとまったら、必ず離婚協議書を作成して、公正証書にしましょう。

そして、離婚協議書の作成方法がわからない場合は、弁護士に相談しましょう。離婚事件に注力している弁護士であれば、きっと、あなたの権利を実現できる精密な離婚協議書を作成してくれるはずです。

※本記事は、執筆時点の法令、判例、実務の取り扱いに基づいて執筆していますので、これらの改正や変更があった場合、上記と異なる取扱いがされる可能性があります。

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