川崎市溝の口駅徒歩4分の溝の口テラス法律事務所、代表弁護士の小川豊です。
肌寒い日もあった4月も終わり、日中は半袖の方が過ごしやすい日もあるくらい暖かくなってきましたね。
私は最近引っ越しをし、使いやすい家のおかげで猫も喜び、これまで以上に捗って仕事ができています。
今回は最初に悩む方も多い「信頼できる弁護士の選び方」についてお伝えしていきます。
すべての法律問題に精通している弁護士はいません。
せっかく依頼した弁護士が、その法律問題に詳しくないことはもちろんあるのです。
また、ご自身の気持ちを分かってくれないとか、納得いく説明がないのにご自身の考えていた解決とどんどん離れてしまうというのでは本末転倒でしょう。
では、自分にあった信頼できる弁護士はどうやって選べばいいのでしょうか。
今回は信頼のおける弁護士選びのポイントを紹介したいと思います。
失敗しない!信頼できる弁護士を選ぶ4つのポイント
結論から言うと、信頼できる弁護士を選ぶポイントとはこの3つ(経歴も合わせると4つ)です。
- ご自身のお困り事が、その弁護士の注力分野か
- 弁護士から熱意を感じるか
- 弁護士との相性はどうか
あわせて、弁護士の経歴等も参照して選んでみてください。
ではなぜこの3つが信頼できる弁護士選びに必要なポイントなのか、一つずつ理由をご説明いたします。
弁護士の注力分野で選ぶ
その弁護士がご自身が困っている法律問題を多く取り扱っているかは、弁護士を選ぶ際に重視すべきポイントと言えます。
法律の問題には、離婚、相続、不動産の問題、交通事故、借金の整理、刑事事件など、様々な分野があります。
お困りの分野に注力し、多数の解決実績のある弁護士であれば、その分野に広く深く取り組んできたでしょうから、より有利な解決ができることが多いのです。
これは、どんなことでも、毎日反復していることはクオリティが高く、失敗しにくいことを考えれば当然といえるかもしれません。
一方で、その分野を全く取り扱ったことない弁護士に頼んでしまうことは、ちょうど内科医に外科手術を頼んでしまうようなものとも言えるでしょう。
溝の口テラス法律事務所は、離婚・相続・不動産事件に注力していますので、これらの問題のご相談をお受けすると、過去に検討し解決した事例とよく似ているということがとても多くなりました。
また、注力している分野であれば初見の問題であっても類似の経験から解決法を探し当て難なく解決できてしまうことも多いのです。
さらに、流れが悪くなってきたときや難しい状況になっても、多くの同種事件を取り扱った注力分野では、勘で解決の勘所が見えてしまったり、最適な方法が閃き解決に向かえるということも多いですね。
勘や閃きは積み重ねた経験が理屈に先立って発揮される現象と聞きますが、このような直感が下りてきたときはまず上手く解決できるものです。
その事件にどれだけ多く携わりどれだけ多く解決してきたかという実績は、最も重視するべき条件と言えるでしょう。
弁護士の熱意で選ぶ
弁護士の熱意もとても重要です。
「自分を頼ってくれる人の力になりたい」
「このような事件を放っておいてはいけない」
という利他的だったり正義感からくる熱意もあれば、
「難しい事件に挑んで結果を出したい」
「自分の弁護士としての価値を体現したい」
という弁護士の矜持に見えるものもあるかもしれません。
どんなものでも、その事件を自分が解決したいという気持ちが大事だと私は思います。
それらは弁護士としての誇りと言い換えても良いかもしれませんね。
どんなに頭が良くても、弁が立っても、それだけでは乗り越えられない問題が必ず発生します。
争いは人の感情のぶつかり合いなしには起きません。理屈や説得ではどうしようもないことが必ず起きるのです。
そのような、細密な知識や高度な法律論でもどうにもならない障壁を何とかして乗り越えられるのは、弁護士の熱意に他ならないと私は思います。
私も「普通に考えて無理だ」と言われる問題を乗り越えた時は、必ずそこに熱意がありました。
私以外の関係者全員が成立を諦めた離婚調停、交通事故事件に注力している先輩弁護士にもう増額は無理と言われた交通事故の示談交渉、受験時代まで遡れば司法書士として働きながらの司法試験予備試験。
これらを、普通に考えることをせず、無理を覆して押し通れたのは、何としても結果を出したいという熱意があったからこそです。
弁護士に相談するとき、この熱意を感じられるかを大切にしてみてください。
熱意は、相談のときの弁護士の態度、事前に準備をしてくれたか、難しい問題をてきとうに答えず調べてくれるか、我がことのように汗をかいてくれるか、そんな弁護士の言動の細部に宿っているはずです。
自分と弁護士の相性で選ぶ
実は相性もとても大事です。弁護士とは短くとも数か月、長いと数年の付き合いになります。
同じことに怒ることができ、悲しむことができ、笑うことができることは事件を解決していくについてとても大切になってきます。
自分が苦しかったことを一生懸命話しても、共感する素振りも見せない弁護士と上手くやっていくこと難しいですよね。
弁護士が自分の考えを分かってくれない人だと、思いもよらない方向にいってしまうこともあります。
話した時、この人になら任せてもいいと思える、フィーリングの合う弁護士を探しましょう。
信頼できる弁護士の経歴をチェックするときのポイント
信頼できるかどうか。弁護士の経歴も人となりや注力分野を把握するのに重要なポイントとなってきます。
その際には弁護士になった経路や前職を確認すると良いかもしれません。
合格ルートを確認する
かつて弁護士になるには、合格率が低く非常に狭き門であった司法試験(旧司法試験)に合格することが必要でした。
あまり一般には知られていませんが、旧司法試験に合格することはとても難しく、旧司法試験合格を経て弁護士になったのであればその法的素養は折り紙付きでしょう。
現在の司法試験の合格率は比較的高く、すべての合格者に旧司法試験ほどの法的素養があるとまでは言えないかもしれません。
ですので、法的素養を探る意味でも司法試験への合格ルートを見てみるのもいいですね。
現在は、司法試験を受験するには、法科大学院(ロースクール)で一定の課程を修了するか、司法試験予備試験に合格する必要があります。
この司法試験予備試験は旧司法試験と同等の難易度と言われており、毎年1万人以上が受験するものの、最終的な合格率は3〜4%と狭き門となっています。
そして、予備試験経由の受験生と各法科大学院出身の受験生の司法試験合格率のうち上位は下記のとおりです。
令和5(2023)年 司法試験合格率 予備試験・法科大学院別
順位 | 出身法科大学院名 | 合格率 |
---|---|---|
1 | 予備試験合格者 | 92.6% |
2 | 京都大法科大学院 | 68.4% |
3 | 一橋大法科大学院 | 67.2% |
4 | 慶應義塾大法科大学院 | 60.0% |
5 | 東京大法科大学院 | 59.0% |
令和4(2022)年 司法試験合格率 予備試験・法科大学院別
順位 | 出身法科大学院名 | 合格率 |
---|---|---|
1 | 予備試験合格者 | 97.5% |
2 | 京都大法科大学院 | 68.0% |
3 | 東京大法科大学院 | 60.9% |
4 | 一橋大法科大学院 | 60.0% |
5 | 慶應義塾大法科大学院 | 57.5% |
令和3(2021)年 司法試験合格率 予備試験・法科大学院別
順位 | 出身法科大学院名 | 合格率 |
---|---|---|
1 | 予備試験合格者 | 93.5% |
2 | 愛知大法科大学院 | 66.7% |
3 | 京都大法科大学院 | 61.6% |
4 | 一橋大法科大学院 | 58.2% |
5 | 慶應義塾大法科大学院 | 55.1% |
これらを見ると、予備試験経由が群を抜いており、続いて京都大学法科大学院や一橋大学法科大学院出身者の司法試験合格率が高いことが分かります。
予備試験や上位の法科大学院を経由した弁護士であれば、高い法的素養をもっている可能性は高いでしょう。
実力のある弁護士選びの一環として、司法試験の合格ルートを確認してみてもいいですね。
一方で、弁護士の本当の力は、実務についてから何をなしてきたかがとても大きいですので、司法試験の合格ルートだけで判断するのではなく、あくまでも判断材料のひとつとして見てみてください。
職歴や他の資格を確認する
他の仕事を経てから弁護士になった人もいます。
困っている法律の問題が、その弁護士の前職に関わる問題であれば理解が早く、また裁判になっても説得的な主張ができるかもしれません。
また弁護士によっては、他の資格を持っている人もいます。
税に困っていれば、税理士の資格を持つ弁護士を、登記に困っていれば司法書士の資格を持つ弁護士を選ぶなど、特に専門がクロスオーバーするときに保有資格を重視してみましょう。
私自身も司法書士の経歴を経て弁護士になりました。
特に不動産事件では他の弁護士にできないご提案や解決ができることも多く、ご依頼者様に喜んでいただけています。
信頼ができる弁護士か判断するために実際に相談をしてみる
上記のうち経歴はホームページで確認できても、熱意や相性は実際に話してみないと分かりません。
また、注力分野についても、実際に相談してみて、曖昧な回答がないか、話の内容に経験値を感じるか等でその習熟度が推し量れることもありますね。
ぜひ、気になっている弁護士に相談をしてみてください。
無料相談をしている弁護士は多くいますし、有料であっても重要な問題の解決のためですから惜しむところではないと思います。
サイトなどで見た印象と、実際に話してみて違う印象を受けることも少なくないので、まずは相談してみることをおすすめいたします。
まとめ
弁護士への依頼は、人生に何度もない一大事の解決を任せることです。
ですので、なるべく妥協せず、信頼して任せられる弁護士に出会いたいですよね。
ぜひ上記を参考にしていただき、慎重に、しかし、ご自身の感覚をも大事にされて選んでみてください。
記事を読んでくださるあなたが、行く先を明るく照らすことができる弁護士と巡り合えることを願っています。
- これって弁護士に頼んだほうがいいのかな?
- 相談していいレベルなのかどうかわからない
- どうしたらいいかアドバイスがほしい
このようにお悩みの方も、まずは溝の口テラス法律事務所へお気軽にお問い合わせください。
溝の口以外の、たまプラーザ、武蔵小杉、二子玉川にお住まいの方のご相談実績も豊富です。